山梨県の長崎幸太郎知事が31日の記者会見で、県が独自に開発した新しい赤系ブドウ品種「甲斐ベリー7」が、新名称「サンシャインレッド」として商標登録されたことを発表しました。この新品種は、人気の「シャインマスカット」の特徴に加え、魅惑的な香り、高い糖度、優れた食感を備えており、来年から新名称での出荷が開始される予定です。
長崎氏は「多くの皆さまに愛される本県のブドウの次期主力品種とするため、積極的な周知を図っていきたい」と述べ、その意気込みを示しました。
「サンシャインレッド」は、シャインマスカットと赤系の「サニードルチェ」を交配して生まれ、種がなく皮ごと食べられる特徴があります。山梨県の果樹試験場が平成19年に始めた交配から10年以上の歳月を経て、令和2年から苗木の出荷が始まり、今シーズンから限られた数の出荷が始まっています。この新品種は山梨県内限定の栽培品種であり、一般的なシャインマスカットや他の赤系ブドウとの差別化を図っています。
昨年11月、県は商標登録を申請し、今月その認可が得られました。長崎氏は「海外でも山梨県の知的財産として守るため、商標登録を進めている」と説明しました。この新品種を通じて、山梨県のブドウ産業に新たな息吹が吹き込まれることが期待されます。